PET/CT装置について
PET検査からPET/CT検査へ
PET検査ではFDGの集まり具合でがんの存在、がんがあるのかないのかを調べます。しかし、PET検査のみではFDGが集まった部分を判定することが難しく、別に撮影されたCTやMRIとの比較を必要としていました。
そこで2000年に開発されたのがPETとCTの一体型装置であるPET/CTです。
CT検査では身体の外からX線を当て、身体を通りぬけたX線を測定して、いろいろな臓器の形をうつしだします。
PET/CT装置はPETとCTをひとつにまとめた複合撮像装置で、PETでがんの存在を判定し、CTでがんのある臓器を探し当てます。PET検査とCT検査を一度に行うことになりますので、FDGが集まった部分とCT画像との比較が簡単になり、がんの存在する部位を正確に診断することができます。
近年ではPET/CT装置の普及が目覚ましく、国内のPET施設に導入されているのはほとんどがPET/CTです。
当センターでも、この高分解能で詳細な診断を可能とするPET/CT装置を導入して、がん患者さんの診療をおこなっています。
また、がんの早期発見を目的としたPETがん検診もおこなわれています。1回の検査でほぼ全身をスクリーニングすることができ、従来の検診方法では見つけにくいとされていたがんも発見することが可能です。PETがん検診につきましては、予防医学センターにお問い合わせください。
PET/CT装置の仕組み
PET検査ではFDGの集まり具合でがんの存在、がんがあるのかないのかを調べます。しかし、PET検査のみではFDGが集まった部分を判定することが難しく、別に撮影されたCTやMRIとの比較を必要としていました。
そこで2000年に開発されたのがPETとCTの一体型装置であるPET/CTです。
CT検査では身体の外からX線を当て、身体を通りぬけたX線を測定して、いろいろな臓器の形をうつしだします。
PET/CT装置はPETとCTをひとつにまとめた複合撮像装置で、PETでがんの存在を判定し、CTでがんのある臓器を探し当てます。PET検査とCT検査を一度に行うことになりますので、FDGが集まった部分とCT画像との比較が簡単になり、がんの存在する部位を正確に診断することができます。
近年ではPET/CT装置の普及が目覚ましく、国内のPET施設に導入されているのはほとんどがPET/CTです。
当センターでも、この高分解能で詳細な診断を可能とするPET/CT装置を導入して、がん患者さんの診療、がん検診を開始いたします。
PET/CTはPET装置とCT装置をひとつにまとめた検査装置です。
巨大なリング状の構造(ガントリー)の中にPET装置とCT装置が内蔵されていて、同じ寝台にのったままで、PETの撮影とCTの撮影を同時におこなうことができます。
PET/CTの構造
イラスト:シーメンスヘルスケア株式会社提供
1回の撮影で得られたPET画像とCT画像を重ね合わせて、融合画像をつくります。
PETの機能画像にCTの解剖学的情報を加えることにより、診断しやすくなります。
実際の症例を供覧いたします。
悪性リンパ腫の方のPET/CT画像です。
PET画像で左側胸部にFDGが集まっています。 CT画像では左腋窩(わきの下)に腫大したリンパ節を確認することができます。 このふたつの画像を重ね合わせたのが融合画像です。腫大した腋窩リンパ節が悪性病変(悪性リンパ腫)であると診断できます。
同じ方の断層画像(輪切りの画像)です。
PET画像で異常所見(FDGが集まっているところ、下図の←)は明らかですが、その正確な場所はよくわかりません。一方のCT画像では腫大した左腋窩リンパ節の大きさや形状(○で囲んだところ)を明瞭にうつしだしています。PETとCTの融合画像では左腋窩リンパ節にFDGが集まっていることがわかり、悪性病変(悪性リンパ腫)であると診断できます。