Q&A
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PET/CT検査ではどのようながんでも見つけられますか?
A
がんの種類によって、FDG-PET検査の得意なものと得意ではないものがあります。
PET/CT検査といえども数ミリ大の小さながんを発見することは困難です。細胞密度の低いがん、ゆっくり大きくなるがんも見つけにくいことがあります。さらにFDGそのものが集まりにくいがんもあります。
脳、心臓、肝臓、腎臓・尿管・膀胱など尿路系の臓器には、正常でもFDGが強く集まります。これらの臓器ではがんにFDGが集まっていても見つけることが難しい場合があります。
臓器や部位によっては発見しにくいがんがあることもご了承ください。
FDGはがんだけではなく、良性腫瘍や活動性の炎症にも集まることがあります。FDGが集まる病気がすべて悪性というわけではなく、良性か悪性かの判断がつかないこともあります。
がんと区別するためには、症状や血液検査、そして他の画像診断なども合わせて考える必要があります。さらには細胞や組織を採取する検査が必要になることも少なくはありません。
FDGが集まる良性腫瘍
- 下垂体腺腫
- 甲状腺腺腫
- 唾液腺(多くは耳下腺)のワルチン腫瘍、多形腺腫
- 大腸腺腫
- 子宮筋腫(増殖能が強いもの) など
PET単独の装置で検査をおこなっていたころは、FDGが集まるところがあっても、すぐにその正体がわからないことがありました。
しかし、PET/CT装置が開発されてからは、ただちにCTの形態情報が加わりますので、FDGが集まった臓器や部位を特定することが容易になりました。
それでも、がんの診断は難しい!です。