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IVRセンター

築山 俊毅
放射線科部長、IVRセンター部長
認定等 日本医学放射線学会専門医、日本IVR学会専門医、乳がん検診読影認定医
血管内および非血管内低侵襲治療
詳細

診療担当表

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施設認定

2011年4月より前年度の実績が評価され、日本インターベンショナルラジオロジー学会より専門医修練施設として認定されました。本年度はIVR-CTといういわばIVRに特化した装置の導入も予定されており、より一層高度なIVRを行ってまいります。

日本IVR学会専門医修練施設認定証

IVR (Interventional Radiology)

放射線科で使用する画像診断装置を利用して行う低侵襲治療や特殊検査を総称してIVR(Interventional Radiology:インターベンショナルラジオロジーあるいはインターベンション)とよびます。

低侵襲治療はさらに血管内治療(vascular IVR)と非血管内治療(non-vascular IVR)に大別されます。

血管内治療(vascular IVR)

カテーテルという細い管を血管の中に進めて行う治療で、主に以下のものがあります。

  1. 悪性腫瘍に対する動注化学塞栓療法や動注化学療法
    主に肝胆膵疾患治療センターと協同で肝臓がんに対する動注化学塞栓療法(TACE)や動注化学療法(ミリプラやアイエーコールなどを使用)を行っています。
  2. 良性腫瘍に対する動脈塞栓術
    子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術(UAE)や機能性副腎腺腫に対する動脈塞栓術を行っています。
  3. 動脈性出血に対する血管塞栓術
    喀血や持続性の血痰に対する気管支動脈塞栓術(BAE)や内視鏡で止血困難な消化管出血、外傷性出血に対する止血術を行っています。
  4. 動脈瘤や動静脈奇形に対する動脈塞栓術
    内臓動脈瘤や体幹部の動静脈奇形に対する血管塞栓術を行っています。
  5. 血管の狭窄に対する経皮的血管形成術やステント挿入
    閉塞性動脈硬化症やBlood Access Trouble(シャントトラブル)に対する血管拡張術を行っています。
  6. 機能廃絶術
    症候性多発性嚢胞腎や腎血管性高血圧に対する腎機能廃絶術や高度の脾機能亢進症に対する部分脾動脈塞栓療法(PSE)などを行っています。
  7. 門脈圧亢進症に対する治療
    肝硬変に代表される慢性肝疾患に伴う門脈圧亢進症に対する治療を行なっています。
    BRTO: 胃静脈瘤やその他の門脈体循環シャントに対する治療
    PTO: 胃静脈瘤や食道静脈瘤に対する経皮経肝的門脈体循環シャントに対する治療
    TIPS: 難治性腹水などに対する肝内に門脈体循環シャントを作成する治療

非血管内治療(non-vascular IVR)

体表から病変部に対し専用の針やカテーテルを直接進め、病変の治療を行ないます。血管の中から治療する血管内治療に対し、非血管内治療とよばれ、おもに以下のものがあります。

  1. ドレナージ(Drainage)
    体の中の膿や血液その他の液体を対外に排泄させる治療です。膿瘍ドレナージや症候性嚢胞ドレナージ、胆道ドレナージなどがあります。特殊なものとして経皮的仮性膵嚢胞内外瘻造設および内瘻化も行っています。
  2. 焼灼術(Ablation)
    腫瘍に対し体の外から専用の針を進め、腫瘍を直接治療します。
    焼灼の方法としては以下のものがあります。
    • RFA(ラジオ波焼灼療法)に代表される熱による治療
    • PEIT(経皮的エタノール注入療法)に代表される薬剤による治療
  3. 神経ブロック
    膵癌や胃癌などの伸展に伴う癌性疼痛に対し、腹腔神経叢ブロックなどを行ないます。
  4. その他
    現在は未施行ですが、経皮的椎体形成術(PVP)など今後様々なnon-vascular IVRに取り組んでいく予定です。

特殊検査

  1. 生検(Biopsy)
    当科では主にCTガイド下生検を行っています。特に超音波で穿刺困難な肺腫瘍や縦隔腫瘍、腹腔内深部の腫瘤性病変の確定診断を目的として施行しています。

    特殊な生検としては静脈内から臓器生検を行なう経静脈的生検(肝や腎など)も施行可能です。
  2. 副腎静脈血サンプリング
    機能性副腎腺腫の確定診断を目的にカテーテルを用いて副腎静脈から直接採血します。

    手術や低侵襲治療(IVR)の適応を決定する上で重要な検査です。

IVRセンターの特徴

IVRセンターは当院各診療科と緊密な連係のもと業務を行っております。
また、当院の理念でもある断らない医療は当科でも実践しております。
その一方でIVRにこだわることなく、患者様にとって最善の医療が提供できるよう心がけております。

さらに、迅速な対応が可能な点が当科の特徴でもあります。
各診療科からの緊急の依頼に関しては可能な限り即時対応していきたいと考えております。

IVRはチーム医療です。スタッフの数は充分とは言えませんが、各診療科の医師はもちろんのこと、若くて熱意のある診療放射線技師や看護師とともに今後も迅速かつ精度の高い医療を提供して行く所存です。

IVRセンター外来

IVRセンター外来は下記のごとく行っております。受診をご希望の方はお電話にて御予約ください。

【IVRセンター外来の診察日】・・・毎週 水・土曜(いずれも9:00~12:00)
※お問い合わせ 及び 診察のご予約は、地域連携室 病診連携係まで
TEL 0467-46-1717(代)

各医療機関の先生へ

当科では各医療機関の先生からの御依頼も幅広く承っております。
御相談でも結構ですのでお気軽に御連絡頂けたらと思います。

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