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2011年

腎臓病総合医療センターブログ メニュー閉じる開く

<Vo.12>【ラオス訪問記 】

こんにちは。今回は臨床工学技士長 高室が担当します。
9月12日~17日にラオスの首都ビエンチャンにあるラオス友好病院へ行ってきました。

ラオス友好病院

今回の訪問は、徳洲会が寄贈した透析機器の贈呈式出席・現地視察・技術指導によるもので、
小林副院長をはじめ日高寿美部長・四街道徳洲会病院 国際協力部部長・黒岩宙司先生、
そして私の4名が訪問いたしました。

ラオス友好病院

贈呈式にはエクサワン保健大臣、前保健大臣も出席されチェンマリ大統領からの勲章を徳田理事長に贈り、
感謝の意を。ということで代理として小林副院長が受け取られました。
詳細については、既に徳洲新聞No.794号でも紹介されておりますのでそちらをご覧ください。
さて、話題は変わりまして今回のラオス訪問ではラオスの伝統的なお祝いの儀式「パーシー」というものに参加させて頂きました。
ちょっとこちらをご紹介しましょう。
最初は“何が始まるんだろう?”という感じで、写真のように円卓の周りに座らされました。
そして、ピンクのシャツをきたおじさんが、ろうそくに火を灯したと思いきや、お祈りを始めました。
後で聞いた話では、このおじさん、実はこの地域では村の村長さんのような偉い方なのだそうです。

ラオス友好病院

長いお祈りも終わりホッと?するのもつかの間、ここからが歓迎の雨あられ・・・・
両手の手のひらに、お酒(スゲ~強い)・卵・お菓子などを乗せられ、
皆さんから飲めや食えやの祝福を受けます。
さらに、皆さんシルクの紐を持っておりまして、それを両手首に巻きつけてきます。
巻きつける際に、健康(家族の健康のことまで)やら仕事やら、さらには金運まで祈ってくれます。
本当にいい気分にさせていただきました。

ラオス友好病院

さて、透析医療の方に目を向けますと、今回の透析機器(日本製)贈呈に伴い、現地スタッフの4名
(Dr1名・NS2名・ME1名)が事前に日本へ研修に来ておりました。
しかし、彼らが来日したのが、なんと3月10日からの3週間!
来日2日目に、不幸にも大震災にみまわれたのです。
結局、十分な研修を受けられないまま帰国の途についてしまったので心配をしていたのですが、
透析センターのほうは私の心配をよそに順調な立ち上がりをしておりました。

ラオス友好病院

この流れで順調に・・・といきたいところですが、やはり発展途上の国々では経済的な問題は無視できません。
徳洲会が行っている医療支援の基本姿勢は「魚の釣り方を教えて、自分たちで魚を捕れるようにする。」
しかし、その国の経済的な基盤がしっかりしていないといけませんし、かつ国内関係省庁の理解・協力がないと、医療を継続していくことは困難。さらに、インフラ整備も必要不可欠です。
医療保険も整備されていないため、透析治療も限られた方しか受けられず、公平性が保たれていません。
かろうじて透析を受けている方でさえも、1回1回の治療費を少しでも減らす為に、ダイアライザーを何度も使っています。
使用後のダイアライザーはRO水、生食で洗い流した後、冷蔵庫にて保管しています。
ちなみに同じ人に5~6回位使用するそうです。
さらに、透析の器械・水処理装置に関しても、設置後1年間はメーカーの保証期間があります。
しかしその後の保守管理は病院で行っていかなくてはなりません。
更に故障した時はどうするのか?日本のように電話1本で駆けつけてはくれません。
実は今まで支援してきたアフリカ諸国でも同じような2年目の壁にぶち当たっています。
これをどう乗り越えるかが継続して透析医療を行っていけるかのカギになります。
しかし、幸いにもラオスはアフリカなどの国々と比べ恵まれていました。
メコン川を渡っての隣国タイになんとNIPROの出張所があるんです。
何かあればそこの技術スタッフが来てくれることにもなりましたし、
さらにパーツ(部品)に関してもそこから取り寄せられるので、輸送コストもあまりかかりません。
これだけ好条件が揃っていますのでなんとか自力で頑張ってほしいものです。
さらにラオス政府の反応も決して悪いものではありませんでした。
ですから永続的に透析治療を行っていくことも不可能ではないのです。
今後は透析医療をSTEPとして高度医療を自国で出来る国に発展していって欲しいです。!

ビエンチャン市内を走るタクシー

ビエンチャン市内を走るタクシー

臨床工学技士長
高室

<Vo.11>【女性の力は世の中を明るくする】

女子サッカーなでしこジャパンが強敵アメリカを制して優勝した。
東日本大震災から明るいニュースが無かったのでとても嬉しい。
昭和39年のあの東京オリンピックを思い出した。
女子バレーボールチームだ。私は小学校3年生。テレビにしがみついて見ていた。
白黒だったけれど迫力満点の映像でサーブやレシーブ、セッターやアタッカーの動きまで覚えている。
最後は敵のオーバーネットで決まった。
アナウンサーは2回オーバーネット・オーバーネットと連呼し、選手は飛び上がってキャプテン河西選手の周りに集まってきた。
僕らもテレビの前で飛び上がった。一緒に見ていたおばあちゃんまで飛び上がった、ような気がした。
日本は世界一なんだ。バレーの世界一は国の世界一、家族の世界一、自分の世界一のような錯覚まで持った。
いずれにせよ、勇気と希望が湧いた。どちらも女子だ! 
男はダメだ。男は段取りを整え女性がそこで存分に「ふるまえる」ような舞台を作れば必ず成功する。
どちらも監督は男性だった。女子バレー鬼の大松監督は今回の監督とは違う。
でも待てよ。女子ソフトボールもシンクロナイズドスイミングも女性の監督。
一度、女性の監督が男子チームの監督をやってもらえば案外いいのかもしれないな。
猫とネズミの喧嘩のように思えた。
大きくて牙を向く猫に小さくてちょこまかうっとおしいくらいに動き回るネズミがやっつけたのだ。
アマは言い訳するがプロはやり方を考える。
そういえばテレビでやっていた猫とネズミの「トムとジェリー」を思い出す。
「トムとジェリー、なかよく喧嘩しな」のタイトル音楽は今でも頭にこびりついて忘れられない。
何より選手が楽しそうだ。PK戦では監督の信じられない笑顔!
わたしも監督としてこれが大切だと思った。
「怒りは究極の無知」だとどこかの坊さんが言っていた。
まー、負けてもともと、そう思ったのか、あるいはここまで来た以上、存分に楽しもうじゃないかと思った結果の笑顔か。
それを見せてリラックスさせようとして狙った効果なのか。どちらでもいい。
なんでも、世界一になるには普段の地道な努力と本番でのリラックス、楽しむくらいの余裕と平常心が大切だ。
なんでもお金で換算し、物でしか価値のわからない現代の唯物的思考はこうした優勝という無形の価値をどう換算するのだろう。
経済効果は1兆円とはじきだしたエコノミストがいる。そんなものじゃない。
計り知れない価値だ。計れないから計算する意味もないし不可能なのだ。
優勝はひとが元気になるすべての根源である。
そういえば、榛原でやったことは職員に元気を出してもらう努力をしたことだ。
職員を褒めちぎったことだ。こうした行動が今の病院の成功につながっていると信じている。
残った職員一人一人はたいへん優秀なのだからわけはない。
わが腎内も世界一をめざそう。ところで、腎臓内科がなぜ腎免疫血管内科になったかをお話ししましょう。
うちの腎内は腎炎から腎不全・透析医療はもちろん、膠原病の腎障害はたまた腎不全に合併する心血管障害全体を見ていこうとしたものです。
それに、手に技のないわれわれにとって早期発見はとても大切なことです。
目に見えないものを病態から考えて早期に見つけようと思うと、種々のバイオマーカーやら内皮機能など見て次を予測します。
合併症を診るということはなるべく他科にまかせず自分たちで総合的な医療を展開しようと思うことが大切であり、思うだけでなく、勉強すること、そして教わりながら誰も考えつかなかった新しい診療を編み出そうとする進取の気性が大切です。
アフェレーシスや再生医療はその極致です。腎不全は多血管病なのです。
そして何よりわが病院では縄張りのない自由闊達な診療を推奨しています。
こうしたわけで腎免疫血管内科にしたのは腎臓を窓口として免疫学的考えにもとづく診療を行い、
さらに合併症として多い心血管の問題を血管生物学から診療をしようということです。

腎免疫血管内科

そういえば、当科では勉強会を兼ねてよく外で食事をとります。
最近、思う事は、懐石・イタリアン・フレンチ・中華など、みんながどんな食べ物を食べたいのか聞いていなかったことを反省しています。
ひょっとしたら焼き肉とかお好み焼きとかそんなものを食べたかった人もいるのかもしれません。
今度は聞いてみなければ。

腎免疫血管内科

死ぬ前に何を食べたいかは聞いてみた。岩上先生はイカ、古谷先生はチンジャオロースー、
持田先生は桃、大竹先生はおにぎり。
私は何だったと思います? 黄色いものです。わかる人返信ください。

腎免疫血管内科

腎免疫血管内科

副院長
小林 修三

<Vo.10>【Japan Kidney Week 2011 と第81回神奈川腎研究会】

岩上先生受賞!!

今回は最近の学会活動を血液浄化部 日高が報告いたします。
更に、私たち腎免疫血管内科においてまたまたとても嬉しいことがありましたので、それもあわせて報告します。
まず、6月の中旬に第54回日本腎臓学会と第56回日本透析医会の学術集会が横浜で開かれました。

第81回神奈川腎研究会

ほぼ同時に開催されるため、上の写真にお示ししますようにJapan Kidney Week 2011と呼ばれ、全国から腎臓内科医および透析治療などに従事している看護師さんや臨床工学技士(MEさん)、企業の方などが多数参加される学術総会です。
私たち腎臓内科医にとっては、国内で開かかれる学会の中では最重要視しているものの1つです。
あいにくの梅雨空のもとでしたが、多くの方が集まり、活発に議論がなされていました。
私たちのグループからは、日本腎臓学会では医師が一般演題6題の発表を行いました。
日本透析医学会では、シンポジウムの座長を小林修三先生がなされ、その中で守矢英和先生がシンポジストとして立派に発表されました。
そして、一般演題に関しては、医師が10題、看護師が2題、臨床工学技士が2題発表しました。

塩野さん

写真は看護師の塩野恵美子さんがポスター発表をしているところです。
彼女はアフリカの3カ国(モザンビーク、ジブチ、ザンビア)すべての透析支援に出張しており、支援の実際と、各国それぞれの問題点と対処した方法などを発表しました。
患者さんの治療に際し役に立つこと・医学/医療の進歩につながることを、継続して今後も考え、具体化していきたいと考えます。
そして、嬉しいことの報告です。
7月2日土曜日の午後、第81回神奈川腎研究会が横浜で開かれました。
第80回の同研究会で岡真知子先生が優秀演題賞を受賞したことは以前大竹剛靖先生が報告してくださいました。
その伝統と格式のある研究会で、今度は岩上将夫先生が発表いたしました。
岩上先生は病棟での医療において中心となって頑張ってくれている1人であり、とても忙しい状況が続いていました。
おまけに、研究会の発表時間のぎりぎりになって登場し、どうしたのかと尋ねると、なんと病院から大船駅に行く途中で、彼の自転車のタイヤがパンクし、修理屋さんで直してもらったら、予想外に時間がかかったとか。。。
とにかく、そのようなあわただしい状況の中で発表をしたわけですが、彼の発表は素晴らしく、また発表後に何点かご質問をいただきましたが、それにも堂々と答えてくれました。
そして、研究会の最後に優秀演題賞の発表がありましたが、岩上先生が最優秀演題賞に選ばれ、表彰されました。
私たちのチームが2回連続して表彰していただけ、みんなでとても喜びました。
岡先生にならい、表彰状を持った岩上先生の写真をブログに載せることにしました。

岩上Dr

これからも皆で切磋琢磨していきましょうね。
いつのまにか梅雨が終わり、夏本番となってきました。皆さまくれぐれもご自愛くださいますように。

血液浄化部
日高 寿美

<Vo.9>【鎌倉の皆様戻ってまいりました。】

鎌倉の皆様、お久しぶりです。4月から当院腎臓内科で働かせていただいています
堤大夢(つつみだいむ)と申します。
よく「ひろむ」や「たいむ」と呼ばれるので振り仮名つけさせてもらいました。
少し遅れましたが簡単に自己紹介をさせていただきます。
 出身は福岡県北九州市で市内の中学、高校卒業し、卒業2年後(理由は御察しの通りです)
鹿児島大学に入学しました。
大学卒業後は当院で初期研修を行い、終了後2年間鹿児島の大隅鹿屋病院で
総合内科医として働かせていただきました。
初期研修で当院を選んだ理由は湘南鎌倉と言う名前に惹かれてでした。
名前だけ聞くと古都の雰囲気を味わいつつサーフィンをする、夢のような病院。
田舎暮らしの僕にとっては刺激的な名前です。
意気揚々と鎌倉にやってきましたが、
僕の考えが甘くそのような生活は夢のままであっという間に2年間が過ぎてしまいました。
今回はリベンジのため再度鎌倉にやってきましたというと怒られちゃうので本音は隠していますが・・・。
腎臓内科にすすむ経緯はいろいろあってなかなか説明できないですが、
当院を選んだ理由はやっぱり2年間の充実感が忘れられなかったからですね。
とにかく忙しくて自宅近くのスーパーの存在に気付くまで1年間かかりました。
そんな病院ですからとにかくみんな力強くて一緒懸命です。
僕も負けないようにがむしゃらに頑張りたいと思います。
そして少しでも鎌倉の皆様のお役に立てればと思っています。どうぞよろしくお願いします。

京都

京都

京都

上の写真は京都の写真です。どこに惹かれてか自分でもよく分かりませんがここ4年間の長期休みは京都しか行っていません。
特に詳しい訳ではなく毎年王道のコースを観光するだけなので写真を見返すと毎年同じ写真です。
今年ことは違う場所にと思っていますが結局京都になると思います。

腎臓内科
堤 大夢

<Vo.8>【ブログ再開!】

2011年に入ったところで、ブログの更新がとだえており、誠に申し訳ありませんでした。
血液浄化部の日高です。
この間に、東北地方太平洋沖地震がおこり、また東京電力福島第一原子力発電所の事故がおきました。
東北地方太平洋沖地震により被災された方々ならびにご家族の皆様、そしてお亡くなりになられた方々へ、
心よりお見舞いとお悔やみを申し上げます。1日も早い復旧復興を心より願っております。
忘れもしない3月11日の大地震がおこった時には、当院の血液浄化センターで血液透析治療を実際に
受けていらした患者様は少なく、幸い大きな問題はございませんでした。
しかし、その後におきました東京電力の計画停電では、透析時間の変更などにより多くの患者様にご迷惑を
おかけしました。
あらためて、血液透析治療には電力と水が必要不可欠であることを肌で実感することとなりました。
そして、余震がいつ起こるかもわからない状況ですので、血液浄化センターのスタッフ間で再度安全マニュアルを見直し、近いうちにあらためて避難訓練を実施しようと考えております。
さて、腎免疫血管内科・血液浄化センターは4月に入り、新入職者を迎えました。
医師は大学卒業後5年目の元気な空手の得意な堤先生、看護師は3名、臨床工学技士は4名です。
次回のブログは堤先生に自己紹介をしていただきます。
腎免疫血管内科としては、4月よりフット外来をリニューアルして始めました。
詳しくはホームページのフット外来の項目をご覧ください。
フットケア指導士や糖尿病療養指導士の資格を持つ看護師とともに、フットの様々な問題について取り組んでいきます。巻き爪でお悩みの方や足裏の魚の目やたこ、角質が気になる方にはぜひ専門看護師のケアを受けていただきたいと思います。
お気軽に病診連携室までご連絡ください(電話番号:0467-45-8923)。

では、今後は途切れることなくブログを更新してまいりますので、皆さま、ぜひ時々お立ち寄りください。

花

血液浄化部
日高 寿美

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