リハビリテーション部
ご挨拶
「全人的リハビリテーションの展開」
「Rehabilitation:リハビリテーション(以下、リハ)」は、「Re(再び)」+「Habilis(人 にふさわしい)」から、「再びその人にふさわしい状態にすること」を語源とします。
その方 法として機能回復訓練という印象をリハに持たれる人が多いのではないでしょうか。しかし、リハの本来の意味は実に多義に渡ります。 中世ヨーロッパ時代、戒律を破ったキリスト教徒が罪を許され、再び教徒として認められ たことを意味するもの。また、かのジャンヌ・ダルクは異端宣告からの処刑後、数十年後の 再審で無実が認められ、その尊厳が保たれたこと。そして、地動説で有罪判決を受けたガリ レオ・ガリレイは死後、数百年を経て判決の誤りが表明され、名誉の回復に至ったこと。これらはすべて新たな人生を創造する、全人的復権におけるリハなのです。
「その人にふさわしい生活や名誉・尊厳をとりもどす」
「本来の自分の個性を活かし人生を創造する」
― これらの使命を胸に、我々は今日も“全人的リハ”を展開してまいります
リハビリテーション部の紹介
リハビリテーションの種類
理学療法士
日常生活における基本動作(寝返り、起き上がり、座位、歩行等)の改善を図り、患者さんの生活の質の向上を目的とした介入を行っています。また、循環動態に関わる心臓、肺に対する理学療法も行っており、リスク管理のもと急性期からの理学療法の提供を可能としています。また、予防に対する分野にも力を入れており、糖尿病の運動指導、依頼講演などにも積極的に取り組んでいます。
作業療法士
食事や着替えといった日常生活における様々な動作のリハビリテーションを作業療法士は担当します。たとえ病気やけがによって日常生活に支障が生じても、患者さんが自分らしく健康的な生活を送ることが作業療法の一番の目標です。どうすれば患者さんにとって、生きがいや楽しみを退院後も続けられるか。機能を回復する練習も必要ですし、失った機能の代償として福祉用具の導入や自助具の作成・選定を行うこともあります。障害に関わらずその人らしい生活を獲得できるよう、作業療法士は日々取り組んでいます。
言語聴覚士
言語障害、高次脳機能障害をお持ちの患者さんに対し、コミュニケーションの向上を目的にリハビリテーションを行っています。また、嚥下機能障害に対しては嚥下機能の維持・改善を図り、食べる楽しみを継続できるような経口摂取を目標に介入を行っています。言語聴覚の分野から、患者さんの幸せを支える取り組みを積極的に行っています。