再生医療開発研究部
A)血管再生メカニズムの基礎研究
研究所副所長に就任した浅原は、血管内皮前駆細胞(Endothelial Progenitor Cell: EPC)という血管再生メカニズムに最も重要な細胞を1997年に発見しました(Science 1997)。以来EPCを中心とした血管生物学的な基礎研究を進めてきており、世界をリードする学術研究がiParkおよび湘南鎌倉総合病院の先端医療センターで開発されている先進技術で進められています。
B)血管再生治療の開発研究
上記のEPC研究はすでに様々の血管再生治療に臨床応用され、湘南鎌倉総合病院でも腎不全・下肢血管虚血性疾患・慢性肝硬変・脊髄損傷などの疾患治療のためにセンター化した再生医療センターが設立されました。先端研(湘南先端医学研究所)では、このEPCの細胞生物学的な基礎研究を応用し、次世代EPC治療の開発が展開されています。例えば、EPCの新たな血管再生治療の前臨床研究が腎臓内科チームによって進められており、湘南鎌倉総合病院再生医療科(大竹剛靖診療科部長)での臨床応用が期待されます。
C)再生医学研究を応用した未病診断・治療開発
血管再生医療研究で開発された細胞培養・解析技術は、疾患患者の血液細胞診断に応用できることが判ってきました。様々のデータを集積することで、血液細胞の再生能力をmachine learning 解析出来る事が判明しており、将来的には健康・未病・疾患予後の診断が簡便に可能になると考えられます。湘南鎌倉総合病院先端医療センター棟にある予防医学センター内未病治療診断部および細胞培養・ゲノム細胞解析室との共同研究でこのプロジェクトが進められています。
導入検査機器紹介
湘南先端医学研究所で行われている研究は、iPark内にある機器や設備を使用していますが、他にも当院先端医療センター4Fフロア内の品質検査室にある機器も使用しています。
この品質検査室には様々な研究テーマに対応できるように最新機器を導入しました。
次世代シーケンサー
ゲノム配列を高速で解読できる次世代シーケンサー(Next Generation Sequencer, NGS)は、さまざまな基礎研究や臨床診断学で活発に使用されるようになってきています。血液などからHLA検査、特定の遺伝子領域だけを標的に網羅的検索や変異の検索、エクソソーム解析などのゲノム情報を得ることができます。基礎研究および臨床に貢献し、医療や創薬、あるいは個人の健康維持や病気の診断・治療・予防にも利用できると考えています。
液体クロマトグラフ質量分析計
液体クロマトグラフ質量分析計(Liquid Chromatograph – Mass Spectrometry、LC-MS/MS)は、高速液体クロマトグラフ(HPLC)と三連四重極型質量分析計(MS/MS)を組み合わせた装置です。この装置により、液中の有機成分を分離し、質量によって分析を行います。血中の薬物濃度やビタミンなどの測定、培養液中のアミノ酸の組成試験、メタボロミクス解析など多くの分野で期待される装置です。
スタッフ紹介
湘南鎌倉総合病院 湘南先端医学研究所副所長兼再生医療開発研究部長、予防医学センター・未病治療診断部部長、再生医療センター・細胞培養ゲノム細胞解析室室長
履歴 |
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所属学会と活動 | 日本循環器学会、日本再生医療学会、日本炎症・再生医学会、米国心臓病学会 | ||||||||||||||||||||||||
専門分野 | 血液医学、幹細胞生物学、再生医学 |
湘南鎌倉総合病院 臨床検査部長、湘南先端医学研究所 主席研究員/医学博士
履歴 |
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所属学会と活動 | 日本循環器学会、日本血液学会、日本癌学会、日本血栓止血学会、日本再生医療学会、日本分子状水素医学生物学会、日本生理学会 | ||||||||||||||||||||||
研究テーマ | 血管再生細胞治療法の開発、抗炎症性細胞治療法の開発、非観血的生活習慣病診断法の開発、生体内水構造動態の解明、病気にならないための時間栄養学的食習慣の研究 |
湘南鎌倉総合病院 腎臓病総合医療センター/湘南先端医学研究所再生医療開発研究部 主席研究員/医学博士
履歴 |
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所属学会と活動 |
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学術賞 | 大学院研究のための国際奨学金 `BOLASHAQ` 優れた研究のためのイスラム開発銀行奨学金 2つの心血管虚血性疾患の幹細胞/細胞および細胞外小胞療法の発明の著者 |
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研究テーマ |
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履歴 |
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所属学会と活動 | 日本透析医学会専門医・指導医、日本腎臓学会専門医・指導医、日本内科学会認定医・総合内科専門医、日本医工学治療学会評議員・理事、日本フットケア学会理事、日本下肢救済・足病学会評議員、日本病態栄養学会評議員、日本再生医療学会認定医・代議員、日本高血圧学会、日本静脈経腸栄養学会、日本糖尿病学会、日本アフェレシス学会評議員、日本急性血液浄化学会、日本腹膜透析学会、国際腎臓学会、アメリカ腎臓学会、欧州連合透析移植学会、日本リウマチ学会、日本臨床腎移植学会 | ||||||||||||||||||||||||||||
学術賞 | 第1回日本腎臓財団研究奨励賞 受賞(平成15年 100万円) 「慢性腎不全患者の透析導入期冠動脈疾患の検討」 第8回腎と心血管障害研究会最優秀演題賞 第8回アジア細胞治療学会優秀ポスター演題賞 |
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業績 | 腎免疫血管内科業績参照 | ||||||||||||||||||||||||||||
研究テーマ | 慢性腎臓病の病態と動脈硬化および高血圧 腎不全および透析患者の栄養と動脈硬化との関係 再生医療 |
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研究会世話人 | 腎と心血管障害研究会(Cardio-renal conference)(幹事)、末梢循環セミナー~リムサルベージを考える会(幹事)、キドニーフォーラム研究会(幹事)、静岡東部腎カンファランス(世話人) | ||||||||||||||||||||||||||||
他の医療活動 | アフリカ モザンビークにおける初の透析医療に対する支援を2008年12月現地にて行なった。 |
湘南先端医学研究所再生医療開発研究部 主任研究員/医学博士
履歴 |
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受賞歴 | 2014年 Innovation and Entrepreneurship Talent, Jiangsu Province, China 2015年 High-Level Talent Project, Suzhou City, China 2019年 American Heart Association Innovative Project Award 2022年 Junior Faculty Award, The VII ACRE-APS Research Symposium |
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所属学会 | アメリカ心臓協会 | ||||||||||||||||||
研究テーマ |
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湘南先端医学研究所再生医療開発研究部 主任研究員
履歴 |
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学術賞 | 2th ranked in the Ph.D. Entrance Exam of Clinical Biochemistry in the Ministry of Health (2017年) Outstanding country researcher of Iran (2017年) Outstanding country researcher of Iran (2020年) A member of the Talent Core of Education Development Center, Tabriz University of Medical Sciences |
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所属学会 | 国際細胞外小胞学会 | ||||||||||
研究テーマ |
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