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腎臓内科ブログ

<Vo.14>【本田謙次郎先生 第52回 日本脈管学会総会 最優秀賞受賞!! 】

腎臓内科
2012.03.09

久しぶりのブログ更新です。
腎免疫血管内科で最近たくさんの嬉しいニュースがあります。
今日はその第一弾として、2007年4月から2009年3月まで当院腎免疫血管内科の後期レジデントとして活躍してくださった本田謙次郎先生(現在、東京大学腎臓・内分泌内科で勤務中)のニュースをお知らせいたします。

本田謙次郎Dr

2011年10月に岐阜で第52回日本脈管学会総会が開かれました。
日本脈管学会というのは、1960年に創設された由緒ある学会です。
それまで脈管系(動脈や静脈やリンパ管など)の研究が外科・内科・整形外科・皮膚科など個々に別れてなされており、各研究者間の横の連絡はほとんどない状況でした。
しかし、それでは独善に陥る危険があると考えられ、臨床医学・基礎医学の両方面の脈管学研究者が集まってこの学会がつくられたそうです。

第52回総会は金華山に見守られている岐阜市の長良川沿いにある長良川国際会議場で行われました。
たくさんの発表演題の中から、優秀演題として基礎医学で6演題、臨床医学で4演題が選ばれました。
そして10月20日に各演者がそれぞれ発表し会場で質疑応答を受けます。
その中で最も素晴らしいと思われる発表者が基礎と臨床で一人ずつ選ばれます。
その最優秀演題(臨床医学)に本田謙次郎先生が選出されました!

賞状

タイトルは“マゴットセラピーはExcretion/Secretionに含まれるproteaseを介してHepatocyte Growth Factorを産生させる”というものです。
なんとも難しい言葉がつながっており、おわかりになりにくいかもしれません。

湘南鎌倉総合病院のホームページから、受診される方へ⇒診療科のご案内⇒フット外来のページに入っていただきますと、下肢の動脈が細くなってしまい、休まないと長く歩けない(間歇跛行)、足に傷ができてしまってなかなか治らないというような末梢動脈疾患(下肢閉塞性動脈硬化症)の患者さんの治療がのっています。
その中でマゴット(医療用無菌ウジ)治療という項目があります。
一言で言うと、マゴットが足の傷の壊死しているところをきれいに食べてくれて、傷が治っていくのに必要な良質な肉芽を作ってくれる治療です。ただ、このマゴット治療の効果が実際にはどのような働きでなされているのか、ということは詳しくはわかっていない状況でした。

本田謙次郎先生は当時、夜遅くまで病院内を走り回って、マゴット治療を受けた患者さんを診察してはマゴットの分泌物を採取させていただき、それをもとに東大に戻ってからも沢山の基礎系の実験を行い、今回マゴットがどのように傷を治すことに働いているのかを発見し、発表しました。
この研究はすでに論文として2011年12月号の『American Journal of Physiology, Cell Physiology』という有名な雑誌に掲載されています。

私たち医師はいつも一人一人の患者さんからいろいろなことを教えられます。
本田先生は私たちの病院で働いて勉強したことを、さらに大学病院に戻って深めて新しい重要な発見をされました。当院の小林修三副院長や東京大学の野入英世 准教授の御指導のもとにこの立派なお仕事がなされたと思いますが、本田先生御自身が優秀でかつ非常に努力されたことで、この栄誉ある賞を授与されたのだと 思います。

本田先生、本当におめでとうございました。
私たち仲間も心からとても嬉しく思っています。
これからも皆切磋琢磨していきましょう。

血液浄化部 部長
日高 寿美

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